会社単位でお金を借りる場合、消費者金融から借りるという事はまず考えられません。普通であれば銀行などからお金を借ります。銀行からお金を借りる理由は言うまでもなく、昔からそのような習慣があるためです。ただそれ以外にも、金利の安さといった部分も大きなところかもしれません。
個人がお金を借りる場合、何を見られる?
お金を借りる場合には、必ずと言っていいほど審査が必要になります。これは個人の場合でも会社の場合でも違いがあるわけではないと言って良いでしょう。個人の場合であれば、その人の収入等を見るケースがほとんどになります。もちろん収入だけを見て借り入れができるかどうかの審査をするわけではありませんが、少なくとも収入と借入額が噛み合っていなければ、金額を減額するなどの対処方法を取るしかありません。
それ以外にも、個人的な信用もチェックされます。例えばよくあるのは債務整理の履歴などを見ていきます。大抵の人は債務整理をしたことがありませんので、そもそも履歴自体が存在しません。しかしながら、ごく一部の人の中には債務整理をした経験がある人が存在するわけです。債務整理をした経験がある人は、基本的に信用情報会社に名前が掲載されることになるわけです。そうすると、もしその金融機関からお金を借り入れしていなかったとしても、信用情報会社の情報を見れば、簡単にわかってしまうでしょう。
法人がお金を借りる場合は何が関係してくる?
このように銀行はさまざまなものから推測して、その人にお金を貸すだけの意味があるのか、そして返済することができるのかを見ていきます。一方で、法人の場合には本人の収入という事は関係ありません。そのかわり関係あるのが、その会社の売り上げ等になります。
これを見るには、決算書等をみると良いでしょう。そして実際に銀行員は決算書を見ることでその会社の事情がわかるわけです。信用格付ー定量、定性、実態などを判断するために決算書を見るわけですが、見方もいろいろあります。ただ金融機関によって判断基準が違いますので、例えばある特定の金融機関で審査に失敗したとしても、他の金融機関ならば通る可能性があります。
経営者の方も自己査定と言う形で、自分で査定をすることにより金融機関に査定される前にある程度判断できるでしょう。明らかに借金が多い場合には、借り入れが難しいといったこともあります。もちろん大企業レベルになると、数十億円や100億円の借金をしている事は当たり前になりますので、それでも貸付を許可されるケースが多くなるかもしれません。
決算書を見るその他の理由
決算書を見ることにより、債務者区分をしているという一面もあります。債務者区分と言うのは、例えば正常な取引先なのかそれとも要注意するべき取引先なのかを分けることです。それ以外にも破たん懸念先、あるいは実質破綻先、さらには破綻している状態などと分けることができます。これだけ確実に借り入れが難しいと言えるのは、実質的に破綻しているところです。
金融機関は慈善事業ではありませんので、債務不履行になるような状態は絶対に避けなければいけません。そうすると、自主的に働いているところや破綻懸念がある所にはあまり貸付ができない可能性があるでしょう。
決算書で要注意になった場合はどうなる?
では要注意な場合はどのように判断するかと言えば、これも金融機関によって変わってくるところです。
金融機関によっては、それなりに要注意のところもありますが、中小企業の多くが要注意だった場合、ほとんどのところに貸付ができないかもしれません。そうなると、結果的に金融機関として金利を得ることができませんので銀行側の収益がなくなってしまいます。そこである程度はゆるい見方をするか、そもそも要注意な取引先の基準を下げるなどして対処するしかありません。
必ず決算書を見るわけではない?
それ以外の、正常な取引先に関しては、ほぼ間違いなくお金を貸すことができます。ただ、決算書を見て怪しいところがあれば注意しなければなりません。この場合には、金額を絞ることによって対応することができるといえます。金額を絞ると言う事は、借り入れ金額を少なくすると言うことであり、少ない分だけ安心できます。
ただ最終的には、それまでの取引状況などによって変わってくると言っても良いかもしれません。例えば、すでに30年以上の付き合いがあり、確実に返済している会社に関しては、決算書を見るまでもなく通しても問題なさそうです。ただ、その時にかなり状況が悪くなっている可能性もありますので、一応決算書を見る可能性もあります。この辺はその銀行の担当者によって変わってくるところであり、担当者の裁量次第と言えるかもしれません。また銀行の種類によっても変わってくるところです。厳しいところは必ず決算書を用意しなければいけませんが、そうでないところは、それを見なくてもある程度話の内容から察して貸し出しをするケースがあります。
このように、決算書銀行員が見るといっても、細かく見る理由は単に債務不履行を起こしたくないだけであり、この部分に関しては今までの取引履歴などによっても状況が変わってくるところです。