マトリクス組織の特徴
最近の企業では、その体制にマトリクス組織を採用するところが増えています。それまで多くの企業は機能別組織を基本に構成することが多かったのですが、最近ではこのマトリクス組織のメリットが広く受け入れられるようになり、これを採用する企業が増えているのが実態です。
マトリクス組織の仕組みは、様々な部署が相互に密な連携関係を持つことができるのがポイントであり、機能別組織との違いは、それぞれが横の連携関係を効果的に持つことができる点にあります。様々な状況に迅速に対応することができるのがメリットであり、機能別組織のような縦割りの関係ではないため、柔軟に物事に対応することができるのがポイントです。
メリット 目標が明確化
マトリクス型組織ではプロジェクト目標を明確にすることができると言うメリットがあり、これをそれぞれの組織のメンバーが直接認識することができるのがポイントです。これまでのプロジェクトではプロジェクトリーダーがその目標を明確に認識しているものの、それぞれのメンバーは自らのセクションに集中することが多く全体のプロジェクトの進捗を把握することができないため、様々な問題を生じることが少なくありませんでした。マトリクス型組織ではそれぞれのチーム間の情報交換が密になり、互いの状況をそれぞれ把握することができるようになるため、その目標や進捗をメンバー自身が把握しやすいのが特徴となっています。
メリットその2 経営リソースの有効活用
マトリクス型組織のポイントはそれぞれのメンバーが互いに情報交換をすることにより、お互いの業務の進捗をサポートしながら進めることができる点にあります。機能別組織の問題点はそれぞれのメンバーが自分の業務に集中し、これだけを確実に迅速に行うことが目的であったため、プロジェクト全体では十分な管理を行うことができないと言うケースが多いものでした。マトリクス型組織では様々な情報が迅速に伝達でき、経営リソースの効率的な活用を実現することができます。トップとの連携を密になるため、様々な状況判断を迅速に行い、最適な軌道修正をスムーズに実現できるのも特徴です。
デメリット:指示系統が複雑
マトリクス型組織は情報を相互に連携する形になるため、情報伝達がしやすい反面従来のような進捗管理の最適化を行いにくいといった問題を生じることもあるので注意が必要です。機能別組織では指揮命令系統が明確になっており、誰にいつ報告するのかといった定義が明確になっていることから、管理者はスムーズに管理をすることができるのがポイントです。マトリクス型組織では情報が錯綜する可能性があり、このことから重要な報告の失敗を生じることも少なくありません。これを補うために、指揮命令系統や報告の手順を明確にしておくことが必要となっています。