パワークエリで、複数ファイルの結合・複数テーブルの結合を行う

表計算ソフトの代名詞ともいえるExcelには、パワークエリという強力な機能が備わっています。パワークエリは外部にあるデータとの連携だったり、データの加工に適している機能で、これ1つで様々なことができるのが特徴です。扱うことができるデータはデータベースを始めとして、各種のファイルやAzure、Webからのデータの読み込みにも対応しています。

今回は、数あるパラークエリの機能の中から、「複数ファイルの結合」と「複数テーブルの結合」について、ご紹介します。

複数ファイルや複数テーブルの結合ができたら、Excelでの面倒な作業も不要になりそう。

パワークエリでできる、複数ファイルの結合とは?

ファイルの結合は文字通りの機能で、複数のExcelデータを読み込んで1つにまとめることができます。

テーブルを選択することでエディタが表示されるので、行列の削除や分割といった整理をすればファイル結合の完了です。

例えば、毎月一か月分の売上実績表を出力できるとします。そのうえで、6か月の売上データの振り返りを行うために売上データを6か月分一つのファイルにまとめたいとした場合、ファイルの内容をすべてコピー・ペーストすることは非常に効率が悪いです。こういったときに、パワークエリを使うことで、複数ファイルを簡単に結合することができるようになっています。

テーブルの結合

一方のユニオンは、複数のテーブルを結合する機能のことで、複数のクエリから新たなクエリを作成する方法と、最初のクエリにもう1つのクエリを追加する方法があります。

嬉しいことに、いずれにしてもパワークエリでは視覚的にデータを扱ったり、加工することが可能なので便利です。

企業内外のデータを思い通りに加工や変換を行う、いわゆるデータプレパレーションに強力な機能だといえます。

例えば、販売管理システムで出力できるデータに「売上データ表」と「商品マスタ表」があるとします。売上データ表には、商品コード毎の売上金額が入っていて、商品コードに紐づく商品名がない状態。一方、商品マスタ表には、商品コードと商品名が入っているとします。売上分析をする際、商品コードごとの売上ではなく、商品名ごとの売上を分析したい場合に、同じファイルでは閲覧ができないといったことになります。

そうした時に、Excelであれば、Vlookup関数を用いて、商品コードをキーとして、売上表に商品名を参照すれば、商品名ごとの売上ファイルを作成することが可能です。しかし、この場合、シートが増えてしまうといったデメリットがあります。

こうした場合にパワークエリでは、テーブルの結合機能を使うことで、テーブルの項目を結合したファイルを簡単に作成することが可能です。

データプレパレーション

データプレパレーションは、IT部門に限らずビジネス部門でもデータを活用するのが特徴で、強力で柔軟な機能なしには成り立たないです。Excelはオフィス部門にとっては表計算ソフトの認識ですが、データベースにアクセスしたりテーブルの操作ができるインターフェースとも捉えられます。そしてパワークエリはまさに、データプレパレーションになくてはならないもので、ファイルの結合とユニオンを理解したり使いこなせるようになるだけでも違ってきます。Excelはデータの加工や変換の主流になっていますが、オフィスの現場には散在するデータの整形だったり、異なる形式のファイルの扱いといった課題があります。

そこで必要になってくるのがデータプレパレーションで、Excelの使いこなしというわけです。

パワークエリなら、コードなしでも操作できる!

データプレパレーションにおいて重要なのは、マクロやコードを知らなくても、視覚的に直感的な操作でデータの加工ができることです。更に膨大なデータも扱いやすく、高速に処理できるのが望ましいといえるでしょう。加えてデータ加工の手法が個人に依存しないこと、誰でも同様に扱えるのが正解となります。そう考えるとパワークエリは理想的だといえますし、必要な機能が一通り揃っていて、今後はオフィスで必須のスキルになると思われます。扱うデータは増える一方で、ひとまとめではなく散在が進むと予想されるので、まずはファイルの結合とユニオンから使い方を覚えたいところです。

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