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補助金の対象となる会計ソフトと、補助金額について解説!

執筆者 | 4月 30, 2025 | 補助金・助成金

はじめに

経理業務を効率化したいものの、会計ソフトを導入する費用が気になって二の足を踏んでいる――そんな悩みを抱えている事業者は少なくありません。実は国や自治体が用意している補助金を活用すれば、自己負担を大幅に抑えつつ最新のクラウド会計システムを導入できます。本記事では、「補助金でどこまでコストを削減できるのか」「自社の場合はどの制度が合うのか」 を中心に、分かりやすく解説します。お茶を飲みながら気軽に読み進めていただければうれしいです。


会計ソフト導入に使える補助金の全体像

まずは「そもそもどんな補助金があるのか」を整理してみましょう。国と自治体、それぞれが運営する主な制度をまとめると下表のようになります。

補助金の管轄制度名(代表例)補助上限額補助率主なポイント
IT導入補助金(通常枠・デジタル枠・インボイス枠など)150万~450万円※1/2~4/5ソフトとセットでパソコンやタブレットも申請可
小規模事業者持続化補助金(通常枠・特別枠)50万~200万円2/3(条件で3/4)広報費やウェブサイト費も合わせて申請できる
自治体デジタルツール導入促進補助金など50万~100万円程度1/2(小規模は2/3)地域限定だが要件がシンプルで申請しやすい

※IT導入補助金は導入する機能数や企業規模で上限が変わります。

ざっくり言うと、「初めて本格的な会計ソフトを導入するならIT導入補助金」「販路開拓も同時に進めたいなら小規模事業者持続化補助金」 が王道です。自治体の制度は補助額こそ小さめですが、審査項目が少なくスピード感が魅力です。


国の補助金を使った会計ソフト導入戦略

IT導入補助金でできること

IT導入補助金は、導入ツールの種類や目的に応じた複数の枠が用意されています。なかでも会計ソフト導入に直結するのが「通常枠」と「インボイス枠」です。

  • 通常枠
    導入するソフトウェアの機能数に応じて上限が150万円または450万円まで拡大します。会計機能に加えて販売管理や給与計算など複数機能を一括導入する場合に向いています。
  • インボイス枠(インボイス対応類型)
    電子帳簿保存法や適格請求書発行に対応したソフトが対象です。会計ソフトと同時にパソコン・タブレット・POSレジも申請できるため、「レジも丸ごと刷新してインボイス対応したい」 というケースで威力を発揮します。

ちょっと深掘り:補助率と自己負担

例えばデジタル枠(補助率2/3)で導入費が30万円の場合、補助額は20万円、実質負担は10万円です。これだけでも十分ありがたいのですが、導入後2年間の保守費もまとめて申請できる ため、ランニングコストを先払いしておくとさらにお得になります。

小規模事業者持続化補助金の活かし方

小規模事業者持続化補助金は「販路開拓や業務効率化」がテーマです。会計ソフトは機械装置費として申請できますが、ここで大切なのは**“売上アップにつながるストーリー”** を盛り込むことです。

  • 例えば「経理時間を月20時間削減し、空いたリソースでオンラインショップの更新頻度を倍増させる」という計画にすると、販路開拓との関連性が高まり採択率が上がる傾向にあります。
  • また、補助金額は最大200万円(特別枠)ですが、ウェブサイト制作やチラシ制作費も同時に申請できる ので、プロモーション施策とワンセットで計画すると効果的です。

自治体の補助金を上手に使うコツ

自治体の補助金は「地域限定」「募集期間が短い」という制約はあるものの、ハードルが低めで初心者に最適です。

具体例でイメージ

  • 首都圏のA区:上限100万円、補助率1/2。要件は「区内に本店を置く中小企業」であることだけ。会計ソフト導入に加え、クラウド請求書サービスも対象。
  • 九州地方のB市:上限50万円、補助率1/2。IT導入補助金との併用は不可だが、交付決定が早く資金繰りの計画が立てやすい。

申請書はA4で数ページという案件も珍しくありません。市区町村の公式サイトを毎月チェックする 習慣をつけると、思わぬ追い風補助金に出会えます。


インボイス対応 × ハードウェア補助の合わせ技

「レシート印字ができるレジとクラウド会計を連携したい」「タブレットで外出先から仕訳を入力したい」――そんなニーズを満たすのがIT導入補助金インボイス枠のハードウェア補助です。

補助対象ハード上限額補助率留意点
パソコン・タブレット10万円1/2会計ソフト利用が前提。ゲーム用PCはNG
POSレジ・券売機20万円1/2周辺機器(バーコードスキャナ等)はレジ本体に含めて申請可

ちょっとした裏ワザとして、スペック別に複数の見積書を取って提出し、審査後に最適な機種を選ぶ 方法があります。交付決定通知後であれば機種変更届を出しても柔軟に対応してもらえるケースが多く、無理に高スペックを選ばず済むので安心です。


補助金活用5ステップ

  1. 現状分析と課題の見える化
    月次締めに何時間かかるのか、請求書発行にどれだけ手間がかかっているのかを具体的に計測します。数字があると説得力が段違いです。
  2. 制度選定とスケジュール確認
    申請開始日・締切日・交付決定日をエクセルで一覧にし、社内カレンダーにも共有します。提出忘れを防ぐ鉄板の方法です。
  3. 見積取得とベンダー選定
    金額だけでなくサポート体制やクラウドの稼働実績を比較し、「選定理由」を文章でまとめておく と審査対応がスムーズです。
  4. 計画書作成と専門家チェック
    商工会や認定支援機関にドラフトをレビューしてもらい、加点要素(賃上げ計画や環境配慮など)を盛り込んでブラッシュアップします。
  5. 交付決定後の実行・報告
    領収書や契約書は必ず原本をスキャンし、クラウドストレージに保存しておきましょう。報告書作成が驚くほどラクになります。

まとめ

  • 会計ソフト導入は補助金を活用すると自己負担がグッと減る
  • 国レベルの制度は上限額が大きく、周辺機器までまとめて申請できる
  • 自治体の制度は審査が簡易で、初めての補助金チャレンジに最適
  • インボイス枠ならパソコンやタブレットも補助対象。制度の“合わせ技”で投資効果を最大化できる
  • 成功の鍵は「数値目標の明確化」と「早めのスケジュール管理」。書類づくりは専門家に相談すると安心

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筆者:Machiko

筆者:Machiko

位置

神戸大学卒、中小企業診断士。システム開発会社にてITコンサルタント業務に従事したのち、Webエンジニア兼・講師として独立。SaaS立ち上げ支援やエンジニアリング支援等を担当しています。Udemyでは、自身が強みを持つ「IT」や「財務会計」「管理会計」「業務効率化」を軸に、スキルアップ術・ノウハウを紹介しています。

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