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Excelのパワークエリでできることとは?

執筆者 | 8月 6, 2022 | パワークエリ, 業務効率化

みなさんは、パワークエリについて知っていますでしょうか?初めて聞く方もいるかもしれません。パワークエリとは、MicroSoft社が提供している、無料で使えるデータ整形ツールです。2016年以降のExcelにおいて、標準tで搭載されている機能です。

データ整形とは?

では、データ整形とは何でしょうか。収集したデータを分析する際に、そのデータを綺麗にする作業です。データクリーニングや、データプレパレーションともいわれます。パワークエリでは、データを綺麗にするための加工の手順のマニュアルを設定でき、一つマニュアルを作ってしまえば、定型業務として自動化することができます。データを集めて加工し、データを分析するまでの一連の流れでは、パワークエリは以下の範囲において役立つ機能となります。別システムが出しているツールでは、TableauPrep等があります。データプレパレーションと呼ばれることが多いです。

パワークエリとマクロとの違い

これまで、従来のExcelでは、こういったデータ整形の手順を自動化するためには、マクロを使ってのみしか実現できませんでした。しかし、マクロは、Microsoft環境でしか使えない「VBA」というプログラミング言語を習得する必要があり、使いこなすためのハードルがやや高めです。

しかし、今回ご紹介するパワークエリでは、プログラミング言語を覚える必要もなく、基本的にはマウス操作中心で一連の作業手順を記録できるため、マクロと比べると、使いこなすハードルも低いです。MicrosoftのExcelソフトに標準実装されている機能であるため、より多くの人に門戸が開いているツールでもあります。

パワークエリでできること

収集したデータを集計・分析する前に必要なデータ整形やデータ加工を実施するのに役立つパワークエリですが、どのようなことに役立つでしょうか。大きな機能としては、以下の4つがあります。

外部データとの接続

通常のExcelでの加工であれば、データの集計を行う場合、同じExcelやCSVからしか、データを取得でkません。ですが、パワークエリの場合は、CSVやExcelのほか、Azureなどのデータベースシステムともデータ接続をすることができます。

あた、Webページからデータをインポートし接続することも可能となっており、これまでオフラインでの加工が必要だったExcelとは異なり、リアルタイム性を追求した運用もできるような仕組みとなっています。

複数のファイルの結合

例えば、使っている販売管理システムからは、売上データが単月ごとでしか出力できないが、年間の売上実績表のファイルを作成したい場合、各月のデータを統合するように加工する必要がありますよね。従来のExcelでの作業だと、新規ブックを開いて、各月のデータをコピーして、貼り付けて、またコピーして・・といった具合に非常に手間がかかります。ですが、パワークエリは、複数のファイルを縦につなげ合わせることが可能なのです。

例えば「発生月」「売上金額」等、Excelのカラムが固定で同様のファイルは、関数等を組む必要もなく、データの接続フローに組み込むことによって、自動的に結合できてしまいます。

シートのヘッダーのカラムが同一であれば、たとえばこのような、複数月でファイルが複数あるファイルでも、縦にデータを結合していくことができるのです。縦に結合した場合には、売上日の列が、1月のファイルは1月のみ、2月のファイルは2月のみ、だったところを、1月から3月まで同一シート内に表示することができます。

ファイル結合機能により、パワークエリではそれぞれのファイルを個別に開いて加工することなく、ワンタッチで一つのシートに統合できるような仕組みになっています。

データの変換、並べ替え

例えば、システムから出力された売上表の中で、「数量」「売上金額」「単価」と並んでいたとします。これを、適切に「単価」「数量」「売上金額」に並べ替えたい場合はどうでしょうか。そのような場合でも、パワークエリを使えば、データ加工ステップの中に並べ替えを入れ込むだけで、完了します。

これは実際のクエリ画面です。単価の列が数量の左にくるように、マウスのドラッグアンドドロップだけで入れ替えました。そうすると、画面右側の「クエリの設定」欄の「適用したステップ」の中に、「並べ替えられた列」と表示されています。パワークエリ上の操作は、このように自動的に、どのような操作をしたかをステップとして自動で記録する機能がついているのです。

操作のマニュアル化

前項のデータの並べ替えでもお見せした通り、パワークエリ上で行うデータの整形操作は、自動的に操作ステップとして保存されます。さらに、そのステップに対して、例えば「単価列と数量列の入れ替え」等、適宜わかりやすい名前に変更することが可能です。単純にExcelを加工していると、どうしても、Excel上で行った操作がわからなくなったり、または自分が見てわかっても、他の人が見るとまったくわからず属人化してしまったりということが起きやすいです。パワークエリ上で適宜ステップを保存するようにしておけば、このような属人化を防ぐことができます。

データ集計に使えないデータのクリーニング

たとえばただの空のセルだったり、もしくは空白文字が入ってしまっているセルは、データ集計においてノイズになりがちです。そのためにExcelでは、データの置換機能等を使って綺麗にしたりする作業が発生してしまうことも少なくありません。パワークエリでは、値の置換絹雄を使うことで、空白を埋めたり、NULLを0に変換する作業も一つのステップとして記憶させることができるのです。マクロのようにプログラミング言語を書かなくても、このように操作を覚えさせ、それをマニュアル化することができます。

まとめ

データを活用して経営分析をしようと思う際にはどんな企業でも、データを集計する作業が必要になってきます。パワークエリは、データ収集からデータ分析までの一連の流れの中においてデータを集計する前にデータを整理する作業において非常に有用といえます。マクロのようにプログラミング言語を使う必要もなく、マウスクリックのみで簡単に操作できるようになっており、今後、データの整理での活用が増えていくことと思われます。

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筆者:Machiko

筆者:Machiko

位置

神戸大学卒、中小企業診断士。システム開発会社にてITコンサルタント業務に従事したのち、Webエンジニア兼・講師として独立。SaaS立ち上げ支援やエンジニアリング支援等を担当しています。Udemyでは、自身が強みを持つ「IT」や「財務会計」「管理会計」「業務効率化」を軸に、スキルアップ術・ノウハウを紹介しています。